うつ病とは
- 眠れない
- 食欲がない
- 疲れてだるい
- 気力がわかない
- 自分を責めてしまう
うつ病は、心身のエネルギーが低下した状態です。不眠、食欲低下、疲れやすさ、気力低下、思考力の低下、自責感、生きていても仕方ないと感じてしまう、持続する気分の落ち込み、物事への関心の低下・楽しめなさなどの症状があります。怠けているのではありません。脳の機能低下が起こっています。
本来の状態なら、考えないようなことを悲観的にいつまでも考えてしまいます。
うつ病と同様の状態になる病気は、ほかにもあります
- 双極性感情障害(躁うつ病)のうつ状態
- うつ病以外の精神疾患
- 甲状腺機能低下症
- 睡眠時無呼吸症候群など
うつ病の症状があっても、それと診断ができない場合に「うつ状態」と表現します。
診断
診察では、症状と経過、受診のきっかけ、簡単な生育歴、ご家族構成、現在の生活状況などを伺います。そのうえで、あてはまる診断をします。身体の病気が考えられる場合は、内科などの受診をお勧めします。
治療とその期間
うつ病の治療は、第一に休養です。どの程度の休養が妥当であるかを医師が判断します。
状態が重い場合や家庭では休養が困難な場合は入院治療が必要になります。
次に薬物療法です。抗うつ薬が中心になります。抗うつ薬とは、脳の機能低下を回復させる薬です。抗うつ薬の中で、症状に適したものをご本人と相談しながら選択します。副作用などで飲み続けることが困難な場合は、変更することもできます。ただ、抗うつ薬の効果はすぐには表れませんので、効果が出ないからと自己判断でやめることは控えましょう。不眠がみられる場合には睡眠導入薬を用いることもあります。
薬物療法と併用し、診察でお話を伺いながら、そのときに応じた助言をします。
これらの治療で、こじらせずに治療が進んだ場合は、3ヵ月程度で一定の安定した状態に近づくことが多いです。しかし、そこで再び負荷を急に増やすと、再発・再燃を繰り返すことになります。薬物療法を含めた治療は回復期にも続け、焦らず少しずつ様子を見ながら負荷を増やしていくことになります。
うつ病とデイケアセンター
回復期に入り、担当医と相談の結果、デイケアを開始しても問題ないと判断されたら、デイケアセンターに通所することができます。
継続することで生活リズムを整えたり、プログラムを通じてご自身を取り戻したりするサポートをします。復職を目指す方に対しては、集団認知行動療法(いろいろな角度からものの見方や考え方を学ぶ)などへの参加を通じ、職場のことを思い浮かべながら、どのように再燃予防をしていくかをご自身で考えていけるようサポートします。ペースを崩すことなく通所でき、具体的な予防策を立てられることができたときが復職タイミングの目安です。復職と同時に、デイケアセンター退所になります。